無名

無名

無名

沢木さん自身の家族を描いた作品です。89歳で死にゆく父とそれを見守る家族の姿。自分と父親のこれまでの関係。そして生涯無名であった父親の人間像。肉親を題材にするのは沢木さんとしてはめずらしく(それとも初めて?)大変興味深い内容でした。
親族とのつながりというのは人それぞれだと思います。私の場合は、父親が自分の小学校高学年時代より単身赴任しており、また私自身18歳で上京したため、父親と一緒に暮らしたのは10年前後ということになります。その後はお盆や正月に会う程度。考えてみればちょっと悲しい親子関係です。
この作品、今度ドラマ化されるようなので見てみようと思います。