さいはての二人

〜BOOK DATA〜
「―この男は、あたしだ…」美亜がはじめて朴さんと会ったのは
所属していた劇団が潰れたのを機に、新橋の飲み屋『スタア』で
働きはじめて一週間経つか経たないかの頃だった。三日にあげず
に店に顔を出す朴さんに、美亜はやがて「あたしと同じものを持
っている」と、強くひかれていくのだった…。家族との繋がり、
自分の居場所、死について描いた、著者最後の恋愛小説集。
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久々に鷺沢さん読みました。
鷺沢萠、麻雀好きで愛煙家、水依存症だったという女流作家。
2004年、自宅トイレで首を吊りその生涯を閉じた、享年35。
…その彼女が綴った最後の恋愛小説集。
正月元旦から読むのに相応しい?ちょっと陰気な作品たち。
表題作の「さいはての二人」を含む短編3本。やさしく心に響く
切ない系、意外に良かったなぁ〜。